コンサル業界カリスマ上司たちの金言 7選


コンサル業界で日々成長するために必要なもの、それは経験と知識。
それらを今の自分以上に持っている上司からの助言というのは「金言」です。
今回は、私が外資コンサルタントというキャリアの中で、信頼できる上司からいただいた貴重な教えを共有します!
きっと、明日からの仕事にすぐ活かせる内容も多いのではないでしょうか。

1.定例資料には「前回の振り返り」と「今回のアジェンダ」を入れる

元BCGのパートナーから、「定例資料には必ず、最初に『前回定例の振り返り/今回定例のAgenda』というのを1枚入れた方が良い」と教わりました。このアドバイスは、限られたクライアントとの会議時間を有効に使うためのものです。↓スライド例

資料を作っている張本人は内容が頭に入っているけど、それ以外の人は案外忘れてしまっているものです。『前回定例の振り返り/今回定例のAgenda』を示すことで、全員がスムーズに議論に入ることができます。他業務からの頭の切り替えという点でもこの方法は有効的です。ぜひ習慣化しましょう!

2.相手の話を同じ解像度で「聴く」

元アクセンチュア戦略部門のパートナーに、「僕はね、相手へのリスペクトを示す1番の方法は、相手の話を、相手と同じ解像度で聞こうとすることだと思うんだよね。ただ話を聞くのではなく、きちんと向き合って興味を持って、”聴く”ことを大事にしている」と教えてもらいました。

すぐ別のものに注意を持っていかれやすい現代において、これはすごく難しいことだと思います。でも、だからこそこういう基本が大切になると思うので、コンサルを何年続けても、目の前の人を疎かにしない人でありたいですね。

「聴く」姿勢の積み重ねが、クライアントや同僚との信頼関係の強化にも繋がりますし、より効果的なコミュニケーションが図れるようになります。

3.戦略には制約条件がないと検討が先に進まない

昔BCGのパートナーと話をしたとき、「戦略は制約条件がないと、検討が先に進まない。まず、クライアントには『あんたたちの制約条件(譲れないこと)は何か?』を聞いて、正しく理解するのが良いよ」と教えてもらいました。

制約がないと、どのような前提でも置けてしまいます。それでは議論の内容が固まりません。戦略はいつも「何をやらないか」を頭に置けると良いですね。

4.言語化できるのか?

元BCGのパートナーに、「キミが会議中に上司の話を聞いて『あぁ俺もそれ言おうと思ったわ』と思った時は注意。自分で分かることと、それを言語化できることには大きな乖離がある。本当に自分で言語化できるかを考え、伝え方を突き詰めてほしい」と言われたとき、非常にハッとさせられました。

思うだけなら簡単ですが、言語化し実行しなければ価値は生まれません。人に同意することに慣れている人は要注意です。きちんと理解できているかどうか、自分なりに言語化する習慣を大事にしましょう!

5.挑戦し、ミスをし、そのミスを繰り返さない仕組みを作れ

戦略コンサルで最速昇進したパートナーに「最速昇進できた理由はなんですか?」と尋ねたところ、彼は次のように答えました。

  ①色々なジャンルの仕事に挑戦したから
  ②多くのミスをしたから
  ③そのミスを繰り返さない仕組みを作ったから

私たちも多くの挑戦をし、たくさんのミスを経験し、そのミスを再発しないような仕組みを作りましょう!

6.いい資料とは“カウンターパート(部長)が、その上(役員)を説得できる資料”だ

アクセンチュアのパートナーに「いい資料とは何か分かるか?いい資料とは“カウンターパート(部長)が、その上(役員)を説得できる資料”だぞ。カウンターパートだけ見ててもダメだ。その上が納得できる資料を作れ」と言われました。

カウンターパートだけを満足させる資料ではなく、その上の役員も納得できる資料を作ることが大切だと心得ておきたいものです。ぜひ、ジュニアの皆さんにはこのアドバイスを参考にしていただきたい!

7. 議事録は会議前に書け

パートナーから「しっかり会議の設計をしておけば、議事録は会議前に8割作れる。意思決定を促すために、コンサルタントとして誘導する方向の仮説があるはず。そうだよね?しっかり準備すれば、議事録は会議前に書けるよ。」と言われ、自分の会議設計の甘さを痛感しました。これを実践することで、論点が劇的にクリアになり、会議の質と効率が向上します。

《おまけ》

議事録が上手いシニマネに教えてもらった議事録のコツ
① 全部Outlookで箇条書きする
Outlookの新規メールに、会議中は可能な限り箇条書きでメモしていく。
このときは構造化の意識は不要で、できる限り多くの情報をキャッチすることを心がける。録音を聞き直すなどは基本NGとする。
会議後、大量のメモを、ある程度トピックごとにグループ化しておく。

② 白紙に重要な項目を箇条書きする
①はボトムアップだが、まとめるときはトップダウンで整理すると良い。
重要な項目とは、議論での成果や次に向けた課題など。これが選定できないときは、会議の目的が曖昧な可能性あるから、確認し直そう。
重要項目を3つ程度決め、それぞれ具体で箇条書きする。

③ 重要な項目の下に各詳細を書いていく
このときは、
a) ①のグループを当てはめて調整する
b) 重要な項目の具体度を上げて、更にトップダウンで書く→その後①を当てはめる
のどちらか。
このアプローチで議事録を書くと、瑣末なことに囚われすぎず、整理された議事録だと思ってもらえるはず。
「参考になる」とか「やってみようかな」と思って下さった方は、この本も見てみてください!

【超・箇条書き】
ただの箇条書きを構造化・メッセージ化する方法を教えてくれる良書。A.T. カーニーで戦略コンサルとしても活躍されていたこの方の本は参考になるはず。

上司から教わった金言は、私たちの成長に大きく寄与します。これらの教えは、コンサルタントとしてのスキルを向上させるだけでなく、プロフェッショナルとしての姿勢やコミュニケーション能力を磨く上でも非常に有益です。皆さんもぜひ、自分の上司からの金言を大切にし、日々の業務に活かしてみてください。